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出羽三山世界遺産育成シンポジウム
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山形県に、世界遺産。委員会であがった「山寺」「蔵王」など数ある候補の中から選ばれたのが、出羽三山。先に世界遺産に登録された熊野古道と同じジャンルになるため、出羽三山のオリジナリティを見つけないことには、登録はむずかしい…。というので、知恵を出し合うシンポジウムが開かれました。
一部は、宗教学者である山折哲雄さんの基調講演「祭りと信仰の山」。万物に魂が宿るという日本古来の信仰、森敦さんの文学の世界をとおしてのあの世考、出羽三山にまつられている神々のこと、そして仏教伝来のルートには残されていない日本独自の広がりなど、とても興味深いお話を聞くことができた。
二部がパネルディスカッション。「出羽三山の魅力~お山が育んだ信仰と文化」と題し、パネリストに高野公男さん(東北芸術工科大学教授)、東山昭子さん(東北公益文化大学非常勤講師)、小関祐二さん(アルゴディア研究会会長)。コメンテーターに基調講演をしてくださった山折哲雄さん。そして、コーディネーターは寒河江浩二さん(山新庄内総支社長)。これもとっても面白かった~。みなさんの研究の守備範囲がかなり違っていて、それぞれの立場からいろんなことを話されるわけ。特に小関さんが熱のこもったトーク。この方は六十里越街道の整備をされているそうで、1200年もの長い間、出羽三山へ詣でる人たちが通った街道が現在もそのまま残されていること、昔は西の熊野 東の湯殿、また西の伊勢、東の湯殿とも言われていたことなど、パンチのあるお話をたくさんしてくださいました。東山先生(←高校時代に国語を習いました)は、芭蕉の歌を例にとり、出羽三山の影響を受けてからの歌と、それ以前に内陸で読まれた歌とは質が異なることを発表。これまた興味深い。高野さんは他地域の山岳修験と比べて、出羽三山が違っているところを話されました。そして、山折さんは黒川能も出羽三山と何かのつながりがあるのでは、という新しい視点。
ほんっと、とっても面白いわ~。世界遺産に登録されなくても、こうやって研究をすることが重要なのだわ、って思った。結果、登録されたら最高なんだけどね。

■出羽三山世界遺産育成シンポジウム
~過去から未来へ託すもの 出羽三山をユネスコ世界遺産登録へ~
2005年8月31日(水) 13:30~16:15
主催・出羽三山世界遺産育成シンポジウム実行委員会

■いでは文化記念館ホール
羽黒町大字手向字院主南72 tel.0235-62-4727 HP
by guridial | 2005-09-01 07:34 | グリダイヤルmanabee:19
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